01事業内容
ニット製品の企画・製造・販売
OEM製造により国内外の一流メゾンのニット製品を数多く手掛けています。中でも、編み目の細かいハイゲージニットの成型技術及び設備内容は国内トップクラスを誇ります。企画・デザイン・編立・加工・縫製・加工・検査まで自社で一貫生産し品質管理を徹底しています。
ニット用原糸の販売
バリエーション豊富なニット用原糸を国内のニットメーカーに販売しています。撚糸工場や染工場と連携し、多品種・少ロット・短サイクルにも対応。
かすり染めや天然パルプが由来のソアロンなどのオリジナル素材も取り扱っています。
02私たちの強み
当社は、お客様のご要望に合うニット製品をお作りするために7GからFF30Gまでといった幅広いゲージの編み機を150台ほど保有しています。その内、高密度に編みこめるハイゲージニット編み機の設置台数は50台以上を誇り、日本のニットメーカーで最大規模といわれています。
一枚のニット製品を作るためには、約30ほどの工程があります。今の時代であれば簡単に機械を動かすだけでニット製品が出来上がると思われがちですが、編み立て以外のほとんどの工程に、必ず人の手が加わっています。当社では、各工程に専門に携わっている熟練の職人を配置し、長年の経験と技術を駆使し、日々新たな一着を作っています。
03フルファッション機について
“最も美しい編み目を作り出す”と言われるドイツ・シェラー社製のフルファッション機(=FF機)を国内で唯一稼働させているのは当社だけです。FF機は、非常に希少な機械ですが当社は2022年に、新しいFF機を特注オーダーし導入しました。
FF機は、人の体に合うように編み目を増やしたり、減らしたりしながら立体的に編み上げる成型編み機の一種です。一般的な編み機と違い、同時に8~12枚の編地を作れるというメリットがありますが、一台10m以上もある大きな機械なのでメンテナンスや調整には何倍もの時間がかかります。FF機が編めるのは、フラットな天竺編みのみのため、袖や裾などのパーツは別の編み機で編んだものを職人の手作業でつなげていきます。手間と技術を要するという事もあり、今の日本でこの機械が稼働しているのは第一ニットマーケティングだけです。
さらに、高密度な細かい編み目を作るために使われる糸は、通常よりも細く繊細な糸が必要になります。細い糸は繊維長が細く長いものが原料になっているため一般的なものに比べ希少価値が高く高価な糸です。FF機は、この高価な糸をセットしても、素材によっては糸が途中で切れてしまったり、編み目が均一に並ばずガタガタに見えたり、仕上がりにも大きな差が出てきてしまいます。私たちは、長年の経験と知恵を活かして、編地の目面が綺麗に見える素材を厳選して使用しています。
第一ニットマーケティングは、この希少な糸の特性を最大限に活かす為、デザイン企画・編み設計・パターンのそれぞれの視点から物づくりを考え、意見を出し合いながらカタチにしていきます。そして、5年先、10年先も着られる美しく心地の良いニット製品を作ることを日々心がけながらものづくりをしています。
04生産工程
1 パターン作成
デザイン画のイメージに近づける為に基礎となる型紙を作成します。当社では立体を意識した型紙作りをしているため、着心地や仕上がりが美しくなります。
2 プログラム
編機を動かすためのデータを、編み柄、サイズなどを調整しながら専用のCADを使用して作成します。当社は、各パーツごと(前身頃、後身頃、袖など)の形に編み上げる成型編みを得意とし、ハイゲージの成型技術では国内でも高い技術を誇っています。
3 編立
沢山の機種の中から、お客様のご要望に一番近い編み機で編地を編み立てます。横編機では、ざっくりとした編み目の7Gから、編み目の細かいウルトラファインゲージの21G、クラシックな丸編機まで幅広い種類の編み機が稼働しています。そして、国内では当社でしか稼働していない最も美しい編み目を編むと言われているドイツ・シェラー社製のフルファッション機を保有しています。
4 加工
縫製前の準備工程として、スチームをかけ生地のカールを直したり、編み目を整えます。水洗いで不純物を除去したり、編地の風合いを良くするための特殊な加工を行います。素材に合わせた加工によって緩和収縮されるため編地に風合いが生まれます。
5 裁断
四角形に編んだ編地をパターンにそって各パーツの形になるように切る作業です。裁ちばさみ、バンドナイフ、自動裁断機を使い、製品によって裁断方法を変えています。
6 縫製
製品の内容に応じて、多種多様なミシンを駆使して、各パーツを縫い合わせます。織物と違って伸縮性の高いニット編地を縫い合わせるのは高い技術力が必要となります。当社は、長年の経験の積み重ねにより、インナーからアウターまで幅広いアイテムを縫製する技術と実績があります。
7 リンキング
衿ぐりや前立てなどのパーツをリンキングミシンを使用して本体に取り付けます。リンキングミシンは、円形状に針がついているニット特有のミシンです。編み目の一目一目に針を差し込んでパーツを縫い合わせるという非常に手間のかかる工程になります。
8 アイロン
着用した時の美しさをイメージしながら立体的なシルエットに仕上がるように、手アイロンで編み目を整えながら形にしていきます。
9 検査
キズ、汚れ、品質表示、付属類などの確認を一枚一枚丁寧に検査していきます。
10 出荷
製品にタグ等を付ける→製品をたたむ→包装→検針機に通す→梱包して出荷となります。
05設備紹介
下記の表は、横スクロールできます。
メーカー | ゲージ | 台数 | 備考 |
---|---|---|---|
SCHELLER | FF30G | 5 | フルファッション46セクション |
島精機 | FIRST21G | 2 | ゴム地成型可能 |
島精機 | FIRST18G | 6 | ゴム地成型可能 |
島精機 | 18G | 47 | インターシャ、ワイドゲージ編成 可能機種あり |
島精機 | 16G | 2 | |
島精機 | 14G | 20 | インターシャ対応機種あり |
島精機 | 12G | 20 | インレイ編み対応機種あり |
島精機 | 10G | 10 | |
島精機 | 7G | 8 | ワイドゲージ編成可能機種あり |
島精機 | ホールガーメント 18L、15L、15W、8WG |
13 | |
丸編機 | 21G、20G、 18G、14G |
16 | セーターマシーン |